国際名誉会長
ラウル・セルヴェ Raoul Servais
この度の広島大会 “HIROSHIMA 2010”は、大変特別なものです。なぜならば、ASIFA – 国際アニメーションフィルム協会 – 設立50周年記念、そして、広島国際アニメーションフェスティバル設立25周年記念 という二つのお祝いが重なる年だからです。すなわち、前者が半世紀、そして後者が四半世紀もの間 存続しているという事は、今年の祝賀大会を真に特別なものにしているのです。
ひとつの協会が50歳にもなれば、25歳の子供がいるのはごく自然なことです。しかし、広島国際アニメーションフェスティバルがASIFAの子供であると宣言するのは適切なことでしょうか?
はい、確かにその通りなのです。なぜならば、多くのヨーロッパのアニメーション映画祭がASIFAの支部によって設立されたように、この広島の文化事業創設の推進力も、ASIFA日本支部会員によってもたらされたからです。
申し上げるまでもなく、この素晴らしい広島国際アニメーションフェスティバルの設立当初からの成功は、広島市自身による手厚い保護と理解なしには有り得ませんでした。市は、アニメーション芸術と自らの平和・軍縮への切望とが理想的に共生するものであると、すみやかに理解して下さったのです。
このように、25年もの間、溢れる色彩、ユーモア、ファンタジー、想像力、そして全世界的な友情の花火によって、広島は輝き続けてきたのです。
25周年、おめでとうございます !
HIROSHIMA 2010 国際名誉会長
ラウル・セルヴェ
1928年5月1日ベルギー、オーステンデ生まれ。
ヘント王立芸術アカデミーで学ぶ。(1945年~1950年)
短期間、画家、ルネ・マグリットのアシスタントを務める。
1960年、アニメーション監督としてのキャリアを開始。
彼の作品の多くは、ベニス国際映画祭グランプリ、カンヌ国際映画祭Palm d'Or(パルムドール)、アヌシー国際アニメーション映画祭グランプリなど数々の映画祭で受賞している。
また、映画監督としての功績を讃えNorman McLaren Heritage賞、クラクフ国際映画祭Dragon of Dragons賞、バリャドリッド国際映画祭Golden Espinho賞を受賞。
広島国際アニメーションフェスティバル'96ならびにクラクフ国際映画祭にて名誉会長を務めている。
1966年、ヨーロッパで初めての正式なアニメーション学部をKASK‐ヘント王立芸術アカデミーに設立した。
ブリュッセルの地下鉄Houba-Bruggman駅では壮大な壁画を制作。
1985年から1994年までASIFA会長を務めた。
ベルギーの王立フレミッシュ芸術科学アカデミー名誉会員。
ヘント大学名誉博士。
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