時間: | 10:00~18:00 |
会場: | JMSアステールプラザ 5階 大音楽室 |
2011年、アニメーション作家イシュ パテルは、師であるアンリ カルティエ=ブレッソンの「真実を写せ」というモットーを忠実に守りつつ、東南アジアの撮影旅行に出た。パテルは動画を捨て、一連の静止画像によって人間独特のしぐさや力強く示唆に富んだストーリーを捉えるため、デジタルライカM9を携え都市部や農村部をさまよった。
その結果、言葉に尽くせない数々の静止画、すなわち、ストーリーを語り、人生の一瞬を捉え、あるいは喜びや闘いや人間の尊厳の証言者としての写真コレクションが生まれた。グローバリゼーションがかつてない速度でアジアを変貌させているものの、何百万という人々は未だに昔ながらの非公式経済の中で労働しており、人々の日常は時間によって決められている。彼らは常に人生を生き続けている。耐え、生き延び、辛抱し、持ちこたえているのである。彼らのコミュニティーは外部の干渉がなければ強靭だが、ダムで川をせき止めたり、谷を水で満たしたり、山頂を採掘したり、また単に桟橋を撤去したり、といった巨大プロジェクトに直面すると脆いものがある。
パテルは大学卒業後、アンリ カルティエ=ブレッソンのアシスタントとして、インドのグジャラート州とラジャスタン州への撮影旅行に同行するというまたとない機会に恵まれ、この経験はパテルに計り知れない影響を及ぼした。師であるブレッソンが、何百人もの地元新聞社のカメラマン達の前で行った記者会見のスピーチを、パテルは決して忘れることはなかった。ブレッソンは自分のライカを高々と掲げて「真実を写せ」と助言したのである。それ以来、パテルは全ての創作活動にこの言葉を引用した。彼にとって真実こそが創造的なプロセスへの扉なのである。
長年にわたるカナダ国立映画制作庁のアニメーション作家としてのキャリアの中で、パテルは何千もの動画制作に従事した。アニメーションにおいては 個々の画像はさほど重要ではないが、二つの画像の間に起こる変化が極めて重要なのであり、それによってストーリーテリング(物語り)の重要な要素である「動き」が創造されるからである。写真はそれとは逆である。すなわちシャッターが押され、動きが止められる、一秒にも満たない瞬間に創造が訪れるのである。これこそが写真画像の力がそれ自体で成立し続ける所以である。
政治的意図も批判的意図もないこの写真展は、急速に変貌する世界の中で、ますます見過ごされるようになってきている多くの平凡なアジアの人々の、知られざる生活に対するパテルのオマージュである。
© Ishu Patel
展示会場
時間: | 10:00~18:00 |
会場: | JMSアステールプラザ 5階 小音楽室 |
マイケル デュドク ドゥ ヴィット監督が、長編『レッドタートル ある島の物語』(2016年、81分)のために描いた、美しいアートワークを展示します。
また、展示会場では、ドキュメンタリー『The Longing of Michael Dudok de Wit』(監督:Maarten Schmidt & Thomas Doebele、2016年、55分)も上映します。この作品は、『レッドタートル ある島の物語』の制作がどのように行なわれたか、また、マイケルにとって、この特別な物語を伝えることが、なぜこれほどまで重要なのか、を教えてくれます。
© Michael Dudok de Wit
サインに応じるマイケル デュドクドゥ ヴィット監督
時間: | 10:00~18:00 |
会場: | JMSアステールプラザ 5階 視聴覚スタジオ |
エストニア・アニメーション大特集に伴い、エストニアの文化や歴史などを紹介します。
また、エストニアの香り溢れる連作アニメーションや、作家を紹介するドキュメンタリーの上映を行ないます。