１９６０年代のアニメーションの世界とは。第二次世界大戦後の荒廃した映像文化に新しく芽生えたものは何か、それがアニメーションなのです。手さぐりの芸術、未知の芸術だったのです。それ以前は漫画映画として制作されていましたが、アートアニメーションと呼ばれ、多くの芸術家の参加によって、日本で新しく紹介されたのです。草月会館で発表したアニメーション三人の会（久里洋二・真鍋博・柳原良平）の活動は多くの現代音楽家、写真家、詩人、俳優、小説家、画家、映画監督との交流を生み、草月会館を砦として久里洋二がアニメーション芸術爆弾に点火したことは１９６０年代のアニメーション史の記憶に残るものです。